Paused0:00
学習コンテンツ
Vocabulary
クイズ:
155 / 155 単語
ご存知
to know (honorific form of 知っている)
言葉
word; language; expression
絵文字
emoji; pictographic character (originally a Japanese word)
メッセージ
message
送る
to send
もともと
originally; from the start
形
shape; form
変える
to change (something)
世界中
all over the world; the whole world
先日
the other day; recently
チャンネル
channel (e.g., a YouTube channel)
もったいない
wasteful; too good to waste; a shame to waste
通じる
to be understood; to get through; to work (as communication)
生まれる
to be born; to come into being
案外
unexpectedly; more than you'd think
仲間
fellow; member of the same group; one of a kind
生きがい
a reason for living; what makes life worth living (ikigai)
辞書
dictionary
載る
to be listed; to appear (in print)
越える
to cross over; to go beyond
普段
usually; ordinarily; everyday
重々しい
solemn; grave; weighty in tone
特別
special; particular
感覚
sense; feeling; perception
正直
honest; frankly
申し上げる
to say (humble form of 言う)
むしろ
rather; if anything
日常
everyday life; the ordinary
気軽
casual; easygoing; lighthearted
孫
grandchild
祖母
grandmother
休日
day off; holiday
観る
to watch (a film, show, etc.)
理由
reason
成り立ち
origin; how something is formed
組み合わさる
to combine; to be put together
漢字
kanji; Chinese characters
甲斐
worth; the payoff or reward of doing something
濁る
(of a sound) to become voiced; to become muddy
値打ち
value; worth
努力
effort; hard work
報われる
to be rewarded; to pay off
くっつく
to stick together; to attach
やりがい
a sense of fulfillment; the feeling that something is worth doing
大変
tough; hard; very
苦労
hardship; trouble; toil
働きがい
the rewarding feeling of one's work; meaning found in a job
喜び
joy; delight
見いだす
to discover; to find (meaning, value)
搾取
exploitation; squeezing profit unfairly from others
やりがい搾取
exploiting workers' 'sense of fulfillment' to underpay or overwork them
しぼり取る
to squeeze out; to wring (profit) out of
立場
position; standpoint; situation
不当
unjust; unfair; improper
利益
profit; benefit; gain
奪う
to take by force; to deprive of
雇う
to hire; to employ
本来
originally; by nature; properly speaking
給料
salary; wages; pay
抑える
to keep down; to hold back; to suppress
空気
atmosphere; mood (figurative sense here)
批判
criticism
近年
in recent years
しばしば
often; frequently
利用する
to use; to take advantage of
自然
natural; arising of its own accord
内側
the inside; the inner side
さて
now then; well (topic-shifting connective)
ささやか
modest; small; humble
思い描く
to picture; to imagine in one's mind
立派
splendid; fine; admirable
理想
ideal
中身
content; what's inside; substance
ずいぶん
quite; considerably; a great deal
表れる
to appear; to be shown; to emerge
図
diagram; figure; chart
ベン図
Venn diagram (named after John Venn)
丸
circle; round shape
重ねる
to stack; to overlap; to layer
共通点
a point in common; a shared feature
数学
mathematics
授業
class; lesson
学者
scholar; academic
広める
to spread; to popularize
人気
popularity
集める
to gather; to collect
進路
course; path (in career or life)
稼ぐ
to earn (money)
おまけに
on top of that; moreover
理想的
ideal
当てはめる
to apply; to fit (one thing onto another)
広まる
to spread; to become widespread
誤解
misunderstanding
優れる
to be excellent; to be superior
道具
tool; instrument
大げさ
exaggerated; over-the-top
静か
quiet; calm
淹れたて
freshly brewed (tea or coffee)
草木
plants; grass and trees; vegetation
育てる
to raise; to grow; to nurture
過ごす
to spend (time); to pass (time)
没頭
absorption; immersing oneself completely
暮らし
daily life; living
探し回る
to search all over; to hunt around
手に入れる
to get; to obtain; to acquire
あらためて
once again; anew
一語
a single word
ぴったり
exactly; perfectly (fitting)
訳す
to translate
単一
single; sole
存在
existence; presence
過不足
excess and deficiency; (with なく) just right, neither too much nor too little
対応する
to correspond; to match up with
わざわざ
going out of one's way (to do something)
借りる
to borrow
表現
expression; way of expressing
取り入れる
to take in; to adopt; to incorporate
適切
appropriate; suitable
豊かさ
richness; abundance
感心
admiration; being impressed
支える
to support; to sustain
記す
to write down; to record
きちんと
properly; neatly; exactly
離れる
to move away; to depart from
指し示す
to point to; to indicate
抱える
to hold; to carry; to bear (feelings, burdens)
片手
one hand
寝顔
sleeping face
踏ん張る
to hold out; to stand firm; to push through
乗り切る
to get through; to ride out (a hard time)
国境
national border
人間らしい
human; humanlike; characteristic of people
共有
sharing; having in common
渡る
to cross over; to travel across
奥
the back; the depths; deep inside
捉える
to grasp; to perceive; to take (a view)
条件
condition; requirement
クリア
to clear; to meet (a condition/challenge)
在る
to exist; to be there
気づく
to notice; to realize
振り返る
to look back; to reflect on
移り変わる
to change over time; to shift gradually
高校時代
one's high school days
追いかける
to chase; to run after
満たされる
to feel fulfilled; to be satisfied
四十代
one's forties
迷わず
without hesitation
成長
growth
ふいに
suddenly; unexpectedly
当てはまる
to apply (to); to fit; to be the case
まぎれもなく
undoubtedly; unmistakably
まるっきり
completely; entirely
対象
object; target; focus
登録
registration; subscription
💡 役立つ表現
肩の力を抜く
to relax; to take it easy, without being too serious
Describes an unforced, easygoing attitude.
顔を出す
to show up; to appear (here: a word appearing in others)
Literally to show one's face; here, the kanji appearing in other words.
盾にする
to use as a shield / a pretext
To hide behind something as a convenient excuse.
耳にする
to happen to hear; to catch wind of
Used for hearing something incidentally.
心に留める
to keep in mind; to bear in mind
Often used as 心に留めておく.
首をかしげる
to tilt one's head — i.e., to be puzzled or unconvinced
From the gesture of tilting the head; signals doubt.
頭をひねる
to rack one's brains; to puzzle over
Thinking hard to solve a difficult problem.
来る日も来る日も
day after day; every single day
Emphasizes repeating the same thing every day.
心の底から
from the bottom of one's heart; truly
Expresses the depth of one's sincere feeling.
0:00
みなさん、こんにちは、庸介です。
0:03
突然ですが、「emoji」という言葉、
ご存知でしょうか。
ご存知でしょうか。
0:08
もちろん知っている方も多いですよね。
0:12
メッセージを送る時に使う、
あの小さな絵のことですが、もともとは、
日本語の「絵文字」なんです。
あの小さな絵のことですが、もともとは、
日本語の「絵文字」なんです。
0:21
それが、ことばの形を変えないまま、
世界中で使われるようになりました。
世界中で使われるようになりました。
0:28
先日、私のチャンネルでも、
「emojiが日本語だったなんて、知らなかった」
という言葉をいただきました。
「emojiが日本語だったなんて、知らなかった」
という言葉をいただきました。
0:36
「もったいない」という言葉も
海外でそのまま通じるようですね。
海外でそのまま通じるようですね。
0:43
日本で生まれた言葉が、
形を変えずに世界の言葉になる例は、
案外あるんです。
形を変えずに世界の言葉になる例は、
案外あるんです。
0:50
そして、今日お話しする言葉も、実は、
その仲間の一つです。
その仲間の一つです。
0:56
それが、「生きがい」という言葉です。
1:00
この「生きがい」、英語でも「ikigai」
と書かれて、なんと、
英語の辞書にも載っているそうなんですよね。
と書かれて、なんと、
英語の辞書にも載っているそうなんですよね。
1:10
日本語が、そのまま海を越えて、
世界の言葉になっているみたいです。
世界の言葉になっているみたいです。
1:17
ただ、世界に広まった「ikigai」は、
私たちが普段使う「生きがい」と、
少し違う意味を持っているようなんです。
私たちが普段使う「生きがい」と、
少し違う意味を持っているようなんです。
1:27
では、その違いは、いったい、
どこから来ているのか。
どこから来ているのか。
1:32
今日は、その違いについて、
お話ししてみたいと思います。
お話ししてみたいと思います。
1:36
まず、私たち日本人にとって、「生きがい」
とは、どういう言葉なのか。
とは、どういう言葉なのか。
1:43
正直に申し上げると、そこまで重々しい、
特別な言葉という感覚はないんですよね。
特別な言葉という感覚はないんですよね。
1:51
むしろ、日常の中で、
わりと気軽に使う言葉だと思います。
わりと気軽に使う言葉だと思います。
1:57
たとえば、
「孫に会うのが、祖母の生きがいでして」とか。
「孫に会うのが、祖母の生きがいでして」とか。
2:03
「私の生きがいは、
休日に映画を観ることなんです」とか。
休日に映画を観ることなんです」とか。
2:08
そんなふうに、
肩の力を抜いて使うことが多い言葉です。
肩の力を抜いて使うことが多い言葉です。
2:14
意味としては、「生きていて良かった、
と感じさせてくれるもの」、
と感じさせてくれるもの」、
2:20
あるいは、
「明日もまた頑張ろう、と思える理由」、
といったところでしょうか。
「明日もまた頑張ろう、と思える理由」、
といったところでしょうか。
2:26
ここで、言葉の成り立ちを見てみましょう。
2:31
「生きがい」は、「生きる」と、「がい」が
組み合わさってできた言葉です。
組み合わさってできた言葉です。
2:37
この「がい」は、漢字で「甲斐」と書きます。
2:43
ふだんは「かい」と、
濁らずに読むことが多い言葉で、
濁らずに読むことが多い言葉で、
2:48
「やったかいがあった」「頑張ったかいがあった」
のように使いますね。
のように使いますね。
2:55
「努力しただけの値打ちがあった」「報われた」
という意味です。
という意味です。
3:01
この「かい」が、「生きる」とくっつくと、
音が濁って「がい」になり、「生きがい」
という言葉になるんですね。
音が濁って「がい」になり、「生きがい」
という言葉になるんですね。
3:11
そして、この「甲斐」は、
ほかの言葉の中にも、よく顔を出します。
ほかの言葉の中にも、よく顔を出します。
3:18
たとえば、「やりがい」。
3:20
「大変な仕事だったけれど、
やりがいがあったなあ」と言うときの、
あの「やりがい」です。
やりがいがあったなあ」と言うときの、
あの「やりがい」です。
3:27
「苦労する値打ちがある、頑張る意味がある」
という気持ちを表します。
という気持ちを表します。
3:33
それから、「働きがい」。
3:36
こちらは、「働く甲斐がある」、つまり、
「その仕事に、お金以外の意味や、
喜びを見いだせること」ですね。
「その仕事に、お金以外の意味や、
喜びを見いだせること」ですね。
3:46
ところで、この「やりがい」からは、
少し考えさせられる言葉も生まれています。
少し考えさせられる言葉も生まれています。
3:54
「やりがい搾取」という言葉です。
3:58
「搾取」というのは、もともと「しぼり取る」
という意味で、立場の弱い人から、
不当に利益を奪うことを指します。
という意味で、立場の弱い人から、
不当に利益を奪うことを指します。
4:09
つまり「やりがい搾取」とは、雇う側が、
「この仕事には、やりがいがあるでしょう」
という言葉を盾にして、
「この仕事には、やりがいがあるでしょう」
という言葉を盾にして、
4:18
本来払うべき給料を低く抑えたり、
長い時間、働かせたりすることなんです。
長い時間、働かせたりすることなんです。
4:26
「お金は少ないけれど、
やりがいがあるんだから、
それでいいよね」。
やりがいがあるんだから、
それでいいよね」。
4:31
そういう空気を作って、
人を安く働かせてしまう、
そんな状況を批判する言葉なんですね。
人を安く働かせてしまう、
そんな状況を批判する言葉なんですね。
4:40
近年、日本で、
しばしば耳にするようになりました。
しばしば耳にするようになりました。
4:45
私が、ここで一つ、
心に留めておきたいと思うのは、
心に留めておきたいと思うのは、
4:50
「やりがい」も「生きがい」も、
本来は、誰かに利用されるために、
あるものではないんですよね。
本来は、誰かに利用されるために、
あるものではないんですよね。
4:57
それは、自分自身の心が、内側から、
自然に感じるもののはずなんです。
自然に感じるもののはずなんです。
5:05
この点は、今日の話の最後のほうで、
もう一度、戻ってくることになります。
もう一度、戻ってくることになります。
5:11
さて、ここまでは、「生きがい」という、
日本語の説明でした。
日本語の説明でした。
5:18
私たち日本人にとっての「生きがい」は、
どちらかといえば、毎日の中にある、
ささやかなものです。
どちらかといえば、毎日の中にある、
ささやかなものです。
5:26
一方で、世界の人々が思い描く「ikigai」は、
もっと大きくて、もっと立派な、「理想の生き方」
のようなものらしいんです。
もっと大きくて、もっと立派な、「理想の生き方」
のようなものらしいんです。
5:37
同じ言葉なのに、その中身は、
ずいぶん違うんですよね。
ずいぶん違うんですよね。
5:43
そして、その違いが、
最もはっきりと表れているのが、
世界中に広まった、ある一枚の「図」なんです。
最もはっきりと表れているのが、
世界中に広まった、ある一枚の「図」なんです。
5:51
では、その「図」のお話をしましょう。
5:55
みなさんは、「ベン図」という言葉を、
ご存知でしょうか。
ご存知でしょうか。
6:00
いくつかの丸を、少しずつ重ねてかいて、
その重なった部分で、共通点を表す。
その重なった部分で、共通点を表す。
6:09
学校の数学の授業などで、
目にしたことがあるかもしれません。
目にしたことがあるかもしれません。
6:14
ちなみに、この「ベン図」の「ベン」は、
人の名前なんです。
人の名前なんです。
6:20
イギリスのジョン・ベンという学者が、こうした、
丸の重なりで物事の関係を表すかき方を広めたことから、
その名前で呼ばれるようになったようですね。
丸の重なりで物事の関係を表すかき方を広めたことから、
その名前で呼ばれるようになったようですね。
6:33
今日お話しするのは、その中でも、
4つの丸が重なったベン図、というものなんです。
4つの丸が重なったベン図、というものなんです。
6:41
その4つの丸には、それぞれ、
こう書かれています。
こう書かれています。
6:46
一つ目の丸が、「あなたが好きなこと」。
6:50
二つ目が、「あなたが得意なこと」。
6:54
三つ目が、「世界が必要としていること」。
6:58
そして四つ目が、「お金になること」。
7:02
この4つの丸が、すべて重なり合う、
ちょうど真ん中の部分。
ちょうど真ん中の部分。
7:08
そこに、「ikigai」と書かれているんです。
7:12
言いかえれば、「好きで、得意で、
世界の役にも立って、しかもお金にもなること」。
世界の役にも立って、しかもお金にもなること」。
7:20
それさえ見つけられれば、
それがあなたの生きがいですよ、
という考え方ですね。
それがあなたの生きがいですよ、
という考え方ですね。
7:27
この図は、世界中で、
たいへんな人気を集めました。
たいへんな人気を集めました。
7:32
「自分のikigaiを見つけよう」という形で、
仕事や人生の進路を考えるときに、
よく使われるようになったんです。
仕事や人生の進路を考えるときに、
よく使われるようになったんです。
7:41
特に、「これこそが、長く幸せに生きるための、
日本に伝わる知恵だ」というふうに紹介され、
多くの人の心をつかみました。
日本に伝わる知恵だ」というふうに紹介され、
多くの人の心をつかみました。
7:52
その後、この「ikigai」をテーマにした本も、
世界各国で、数多く出版されています。
世界各国で、数多く出版されています。
8:00
なぜ、これほどまでに広まったのか。
8:04
私なりに考えてみると、
その理由は分かる気がします。
その理由は分かる気がします。
8:09
「好きなことを仕事にできて、お金も稼げて、
おまけに人の役にも立つ」。
おまけに人の役にも立つ」。
8:16
そんな理想的な生き方を、たった一枚の図で、
見せてくれるからなんですね。
見せてくれるからなんですね。
8:23
だからこそ、世界中の人が、これは素晴らしい、
と感じたのだと思います。
と感じたのだと思います。
8:29
確かに、わかりやすくて、
この重なる部分を仕事にできたら幸せですよね。
この重なる部分を仕事にできたら幸せですよね。
8:37
ただ、このベン図、作られたのは、
日本ではないんです。
日本ではないんです。
8:42
この図を紹介したのは、
マーク・ウィンさんという、イギリスの男性です。
マーク・ウィンさんという、イギリスの男性です。
8:49
2014年、彼は、もともと、
ikigaiとは関係なく作られていた図に、
「ikigai」という言葉を当てはめたんです。
ikigaiとは関係なく作られていた図に、
「ikigai」という言葉を当てはめたんです。
9:00
たったそれだけのことなんですが、
その図がインターネットで広まって、今のような、
世界中で知られる図になったんですね。
その図がインターネットで広まって、今のような、
世界中で知られる図になったんですね。
9:10
ここで、誤解しないでいただきたいのですが、
私は、この図が
悪いとは言いたいわけではないんです。
私は、この図が
悪いとは言いたいわけではないんです。
9:18
自分の仕事や、
これからの生き方を考えるうえで、この図は、
とても役に立つ、優れた道具だと思います。
これからの生き方を考えるうえで、この図は、
とても役に立つ、優れた道具だと思います。
9:27
ただ、それが、私たち日本人の考える
「生きがい」と、まったく同じものかというと、
少し違うように思うんです。
「生きがい」と、まったく同じものかというと、
少し違うように思うんです。
9:38
では、私たちの日本人にとっての
「生きがい」は、どうでしょうか。
「生きがい」は、どうでしょうか。
9:43
「あなたの生きがいは、好きで、得意で、
お金になることですか」。
お金になることですか」。
9:48
もし、そう尋ねられたら、多くの日本人は、
「うーん、そこまで大げさな話だろうか」と、
首をかしげるのではないでしょうか。
「うーん、そこまで大げさな話だろうか」と、
首をかしげるのではないでしょうか。
9:59
私たちにとっての生きがいは、もっと小さくて、
もっと静かなものなんですよね。
もっと静かなものなんですよね。
10:05
朝、淹れたてのお茶を、一杯飲むこと。
10:10
庭の草木や、野菜を育てること。
10:14
孫と一緒に過ごす、何でもない時間。
10:18
休日に、好きな趣味に没頭すること。
10:22
そういった、日々の暮らしの中にある、
ささやかな喜びを、私たちは「生きがい」
と呼んでいるんです。
ささやかな喜びを、私たちは「生きがい」
と呼んでいるんです。
10:31
苦労して探し回って、
ようやく手に入れるというよりは、もう、
今の毎日の中にあったりするものです。
ようやく手に入れるというよりは、もう、
今の毎日の中にあったりするものです。
10:41
さて、では、
あらためて考えてみたいと思います。
あらためて考えてみたいと思います。
10:46
世界の「ikigai」と、私たちの「生きがい」。
10:51
この二つの違いは、いったい、
どこから来ているのでしょうか。
どこから来ているのでしょうか。
10:56
私なりに、二つの面から、お話ししてみますね。
11:01
一つ目は、「言葉」そのものについてです。
11:05
実は、「生きがい」という日本語は、
ほかの国の言葉に、一語でぴったりと訳すのが、
非常に難しいんらしいんですね。
ほかの国の言葉に、一語でぴったりと訳すのが、
非常に難しいんらしいんですね。
11:15
英語にも、「生きがい」に過不足なく対応する、
単一の単語が存在しないようです。
単一の単語が存在しないようです。
11:23
だからこそ、英語は、
わざわざ日本語をそのまま借りて、
「ikigai」と表現しているんです。
わざわざ日本語をそのまま借りて、
「ikigai」と表現しているんです。
11:30
ある言語が、外国の言葉を、
そのまま取り入れるとき、
そのまま取り入れるとき、
11:35
それはたいてい、自分たちの言語の中に、
それを言い表す適切な言葉が、
ないからなんですよね。
それを言い表す適切な言葉が、
ないからなんですよね。
11:44
いま英語について話していますが、
もしかしたら他の言語では「生きがい」
に当てはまる言葉があるかもしれませんね。
もしかしたら他の言語では「生きがい」
に当てはまる言葉があるかもしれませんね。
11:53
さきほどの「emoji」や「もったいない」も、
おそらく、同じ理由なのだと思います。
おそらく、同じ理由なのだと思います。
12:01
ですから、この「生きがい」という言葉。
12:05
日本語の言葉の豊かさに感心しますね。
12:10
英語の辞書に載っている「ikigai」の意味は、
実は、私たちが使う「生きがい」と、
ほとんど同じなんですね。
実は、私たちが使う「生きがい」と、
ほとんど同じなんですね。
12:19
「生きる意味」、
あるいは「日々を支えてくれるもの」。
あるいは「日々を支えてくれるもの」。
12:23
そういう、本来の意味で、
きちんと記されているんです。
きちんと記されているんです。
12:29
むしろ、さきほどのあのベン図のほうが、
本来の意味から、
少し離れてしまった姿だと言えるのかもしれません。
本来の意味から、
少し離れてしまった姿だと言えるのかもしれません。
12:38
つまり、言葉も、その本来の意味も、もともとは、
私たちの「生きがい」と、
ほとんど変わらないんですね。
私たちの「生きがい」と、
ほとんど変わらないんですね。
12:48
それが、あのベン図とともに世界へ広まる中で、
「理想の生き方を見つける方法」のような、
大きな意味を持つようになったんです。
「理想の生き方を見つける方法」のような、
大きな意味を持つようになったんです。
12:59
これが、世界の「ikigai」と、
私たちの「生きがい」が、違って見える、
一つ目の理由なんだと思います。
私たちの「生きがい」が、違って見える、
一つ目の理由なんだと思います。
13:08
では、二つ目です。
13:10
その言葉が指し示している、
「気持ち」のほうは、どうでしょうか。
「気持ち」のほうは、どうでしょうか。
13:16
「生きていて良かった、と思えるものがある」。
13:20
「明日も頑張ろう、と思える理由がある」。
13:24
こうした気持ちは、
世界中の人も持っていると思います。
世界中の人も持っていると思います。
13:29
世界のどの国にも、家族があり、夢があり、
好きな仕事や趣味があります。
好きな仕事や趣味があります。
13:37
「これがあるから、毎日を生きていける」。
13:40
そう思える何かを、世界中の人々が、
それぞれに抱えて生きていると思います。
それぞれに抱えて生きていると思います。
13:48
朝、コーヒーを片手に、
好きな音楽を聴く時間こそが、
何よりの楽しみだ、という人。
好きな音楽を聴く時間こそが、
何よりの楽しみだ、という人。
13:56
わが子の寝顔を見るために、今日も一日、
踏ん張れる、という父親や母親。
踏ん張れる、という父親や母親。
14:03
週末の趣味のために、
平日の仕事を乗り切っている、という人。
平日の仕事を乗り切っている、という人。
14:10
そういう人は、国境を越えて、
どこにでもいますよね。
どこにでもいますよね。
14:15
呼び名は、国によって違うかもしれません。
14:19
けれども、その気持ちそのものは、
世界中の誰もが共有する、
ごく人間らしいものなのだと思います。
世界中の誰もが共有する、
ごく人間らしいものなのだと思います。
14:28
ですから、もし、「生きがいとは、
日本人だけが持つ、特別なものだ」と言われたら。
日本人だけが持つ、特別なものだ」と言われたら。
14:35
それは、少し違うのではないか、
と私は思います。
と私は思います。
14:40
そう考えると、世界の「ikigai」と、
私たちの「生きがい」の違いは、
私たちの「生きがい」の違いは、
14:46
気持ちそのものの違いというより、
その同じ気持ちを、どんな言葉で、どう語るか、
という違いなのかもしれません。
その同じ気持ちを、どんな言葉で、どう語るか、
という違いなのかもしれません。
14:55
言葉そのものは日本で生まれ、世界に渡って、
少し意味を変えていきました。
少し意味を変えていきました。
15:03
でも、その奥にある気持ちは、世界中の誰もが、
もともと持っているものなんですよね。
もともと持っているものなんですよね。
15:10
私は、そんなふうに捉えています。
15:14
ここまでお話ししてきて、私が、今日、
いちばんお伝えしたかったことが、
見えてきました。
いちばんお伝えしたかったことが、
見えてきました。
15:21
それは、「生きがい」とは、
頭をひねって解くような、難しい問題ではない、
ということなんです。
頭をひねって解くような、難しい問題ではない、
ということなんです。
15:29
4つの丸を、
すべてきれいに重ね合わせなければならない、
すべてきれいに重ね合わせなければならない、
15:34
そんな、難しい条件をクリアして、
手に入れるものではないんですよね。
手に入れるものではないんですよね。
15:40
生きがいは、もう、毎日の中に、
ちゃんと在るんです。
ちゃんと在るんです。
15:45
あとは、それに気づけるかどうか。
15:49
おそらく、違いは、
ただそれだけなのだと思います。
ただそれだけなのだと思います。
15:54
ここで少し、私自身のことを、
お話しさせてください。
お話しさせてください。
15:58
自分を振り返ってみると、私の生きがいも、
年齢とともに、移り変わってきました。
年齢とともに、移り変わってきました。
16:06
たとえば、高校時代までは、間違いなく、野球が、
私の生きがいでした。
私の生きがいでした。
16:13
来る日も来る日も、白いボールを追いかけて、
それだけで、心が満たされていたんですね。
それだけで、心が満たされていたんですね。
16:20
ところが、四十代になった今、
「あなたの生きがいは何ですか」と聞かれたら。
「あなたの生きがいは何ですか」と聞かれたら。
16:27
私は、迷わず、こう答えると思います。
16:31
それは、子どもの成長です。
16:34
昨日までできなかったことが、
今日、ふいにできるようになっていたり。
今日、ふいにできるようになっていたり。
16:40
言えなかった言葉を、
急に、口にするようになったり。
急に、口にするようになったり。
16:44
そんな、子どものささやかな成長を、
すぐそばで見ている瞬間に、
すぐそばで見ている瞬間に、
16:50
「ああ、生きていて良かったな」と、
心の底から思うんです。
心の底から思うんです。
16:55
これは、お金になるわけでもなければ、
立派な仕事でもありません。
立派な仕事でもありません。
17:02
あの4つの丸の、
どこにも当てはまらないかもしれません。
どこにも当てはまらないかもしれません。
17:07
けれども、私にとっては、まぎれもなく、
これが生きがいなんですよね。
これが生きがいなんですよね。
17:13
野球から、子どもの成長へ。
17:17
対象は、まるっきり変わってしまいましたが、
17:20
「これがあるから、頑張れる」という、
その心の感覚そのものは、
何一つ変わっていないんです。
その心の感覚そのものは、
何一つ変わっていないんです。
17:28
みなさんにとっての生きがいも、きっと、
すぐそばにあると思います。
すぐそばにあると思います。
17:34
さて、今日は、
「生きがい」という言葉について、
いろいろとお話ししてきました。
「生きがい」という言葉について、
いろいろとお話ししてきました。
17:40
みなさんにとっての生きがいは何ですか?
17:44
ぜひコメント欄で、私にも教えてください。
17:48
この動画が役に立ったら、
チャンネル登録といいねをお願いします。
チャンネル登録といいねをお願いします。
17:54
それでは、今日は、このあたりで。
17:57
また次回の動画で、お会いしましょう。
バイバーイ。
バイバーイ。
0:00
みなさん、こんにちは、庸介です。
0:03
突然ですが、「emoji」という言葉、
ご存知でしょうか。
ご存知でしょうか。
0:08
もちろん知っている方も多いですよね。
0:12
メッセージを送る時に使う、
あの小さな絵のことですが、もともとは、
日本語の「絵文字」なんです。
あの小さな絵のことですが、もともとは、
日本語の「絵文字」なんです。
0:21
それが、ことばの形を変えないまま、
世界中で使われるようになりました。
世界中で使われるようになりました。
0:28
先日、私のチャンネルでも、
「emojiが日本語だったなんて、知らなかった」
という言葉をいただきました。
「emojiが日本語だったなんて、知らなかった」
という言葉をいただきました。
0:36
「もったいない」という言葉も
海外でそのまま通じるようですね。
海外でそのまま通じるようですね。
0:43
日本で生まれた言葉が、
形を変えずに世界の言葉になる例は、
案外あるんです。
形を変えずに世界の言葉になる例は、
案外あるんです。
0:50
そして、今日お話しする言葉も、実は、
その仲間の一つです。
その仲間の一つです。
0:56
それが、「生きがい」という言葉です。
1:00
この「生きがい」、英語でも「ikigai」
と書かれて、なんと、
英語の辞書にも載っているそうなんですよね。
と書かれて、なんと、
英語の辞書にも載っているそうなんですよね。
1:10
日本語が、そのまま海を越えて、
世界の言葉になっているみたいです。
世界の言葉になっているみたいです。
1:17
ただ、世界に広まった「ikigai」は、
私たちが普段使う「生きがい」と、
少し違う意味を持っているようなんです。
私たちが普段使う「生きがい」と、
少し違う意味を持っているようなんです。
1:27
では、その違いは、いったい、
どこから来ているのか。
どこから来ているのか。
1:32
今日は、その違いについて、
お話ししてみたいと思います。
お話ししてみたいと思います。
1:36
まず、私たち日本人にとって、「生きがい」
とは、どういう言葉なのか。
とは、どういう言葉なのか。
1:43
正直に申し上げると、そこまで重々しい、
特別な言葉という感覚はないんですよね。
特別な言葉という感覚はないんですよね。
1:51
むしろ、日常の中で、
わりと気軽に使う言葉だと思います。
わりと気軽に使う言葉だと思います。
1:57
たとえば、
「孫に会うのが、祖母の生きがいでして」とか。
「孫に会うのが、祖母の生きがいでして」とか。
2:03
「私の生きがいは、
休日に映画を観ることなんです」とか。
休日に映画を観ることなんです」とか。
2:08
そんなふうに、
肩の力を抜いて使うことが多い言葉です。
肩の力を抜いて使うことが多い言葉です。
2:14
意味としては、「生きていて良かった、
と感じさせてくれるもの」、
と感じさせてくれるもの」、
2:20
あるいは、
「明日もまた頑張ろう、と思える理由」、
といったところでしょうか。
「明日もまた頑張ろう、と思える理由」、
といったところでしょうか。
2:26
ここで、言葉の成り立ちを見てみましょう。
2:31
「生きがい」は、「生きる」と、「がい」が
組み合わさってできた言葉です。
組み合わさってできた言葉です。
2:37
この「がい」は、漢字で「甲斐」と書きます。
2:43
ふだんは「かい」と、
濁らずに読むことが多い言葉で、
濁らずに読むことが多い言葉で、
2:48
「やったかいがあった」「頑張ったかいがあった」
のように使いますね。
のように使いますね。
2:55
「努力しただけの値打ちがあった」「報われた」
という意味です。
という意味です。
3:01
この「かい」が、「生きる」とくっつくと、
音が濁って「がい」になり、「生きがい」
という言葉になるんですね。
音が濁って「がい」になり、「生きがい」
という言葉になるんですね。
3:11
そして、この「甲斐」は、
ほかの言葉の中にも、よく顔を出します。
ほかの言葉の中にも、よく顔を出します。
3:18
たとえば、「やりがい」。
3:20
「大変な仕事だったけれど、
やりがいがあったなあ」と言うときの、
あの「やりがい」です。
やりがいがあったなあ」と言うときの、
あの「やりがい」です。
3:27
「苦労する値打ちがある、頑張る意味がある」
という気持ちを表します。
という気持ちを表します。
3:33
それから、「働きがい」。
3:36
こちらは、「働く甲斐がある」、つまり、
「その仕事に、お金以外の意味や、
喜びを見いだせること」ですね。
「その仕事に、お金以外の意味や、
喜びを見いだせること」ですね。
3:46
ところで、この「やりがい」からは、
少し考えさせられる言葉も生まれています。
少し考えさせられる言葉も生まれています。
3:54
「やりがい搾取」という言葉です。
3:58
「搾取」というのは、もともと「しぼり取る」
という意味で、立場の弱い人から、
不当に利益を奪うことを指します。
という意味で、立場の弱い人から、
不当に利益を奪うことを指します。
4:09
つまり「やりがい搾取」とは、雇う側が、
「この仕事には、やりがいがあるでしょう」
という言葉を盾にして、
「この仕事には、やりがいがあるでしょう」
という言葉を盾にして、
4:18
本来払うべき給料を低く抑えたり、
長い時間、働かせたりすることなんです。
長い時間、働かせたりすることなんです。
4:26
「お金は少ないけれど、
やりがいがあるんだから、
それでいいよね」。
やりがいがあるんだから、
それでいいよね」。
4:31
そういう空気を作って、
人を安く働かせてしまう、
そんな状況を批判する言葉なんですね。
人を安く働かせてしまう、
そんな状況を批判する言葉なんですね。
4:40
近年、日本で、
しばしば耳にするようになりました。
しばしば耳にするようになりました。
4:45
私が、ここで一つ、
心に留めておきたいと思うのは、
心に留めておきたいと思うのは、
4:50
「やりがい」も「生きがい」も、
本来は、誰かに利用されるために、
あるものではないんですよね。
本来は、誰かに利用されるために、
あるものではないんですよね。
4:57
それは、自分自身の心が、内側から、
自然に感じるもののはずなんです。
自然に感じるもののはずなんです。
5:05
この点は、今日の話の最後のほうで、
もう一度、戻ってくることになります。
もう一度、戻ってくることになります。
5:11
さて、ここまでは、「生きがい」という、
日本語の説明でした。
日本語の説明でした。
5:18
私たち日本人にとっての「生きがい」は、
どちらかといえば、毎日の中にある、
ささやかなものです。
どちらかといえば、毎日の中にある、
ささやかなものです。
5:26
一方で、世界の人々が思い描く「ikigai」は、
もっと大きくて、もっと立派な、「理想の生き方」
のようなものらしいんです。
もっと大きくて、もっと立派な、「理想の生き方」
のようなものらしいんです。
5:37
同じ言葉なのに、その中身は、
ずいぶん違うんですよね。
ずいぶん違うんですよね。
5:43
そして、その違いが、
最もはっきりと表れているのが、
世界中に広まった、ある一枚の「図」なんです。
最もはっきりと表れているのが、
世界中に広まった、ある一枚の「図」なんです。
5:51
では、その「図」のお話をしましょう。
5:55
みなさんは、「ベン図」という言葉を、
ご存知でしょうか。
ご存知でしょうか。
6:00
いくつかの丸を、少しずつ重ねてかいて、
その重なった部分で、共通点を表す。
その重なった部分で、共通点を表す。
6:09
学校の数学の授業などで、
目にしたことがあるかもしれません。
目にしたことがあるかもしれません。
6:14
ちなみに、この「ベン図」の「ベン」は、
人の名前なんです。
人の名前なんです。
6:20
イギリスのジョン・ベンという学者が、こうした、
丸の重なりで物事の関係を表すかき方を広めたことから、
その名前で呼ばれるようになったようですね。
丸の重なりで物事の関係を表すかき方を広めたことから、
その名前で呼ばれるようになったようですね。
6:33
今日お話しするのは、その中でも、
4つの丸が重なったベン図、というものなんです。
4つの丸が重なったベン図、というものなんです。
6:41
その4つの丸には、それぞれ、
こう書かれています。
こう書かれています。
6:46
一つ目の丸が、「あなたが好きなこと」。
6:50
二つ目が、「あなたが得意なこと」。
6:54
三つ目が、「世界が必要としていること」。
6:58
そして四つ目が、「お金になること」。
7:02
この4つの丸が、すべて重なり合う、
ちょうど真ん中の部分。
ちょうど真ん中の部分。
7:08
そこに、「ikigai」と書かれているんです。
7:12
言いかえれば、「好きで、得意で、
世界の役にも立って、しかもお金にもなること」。
世界の役にも立って、しかもお金にもなること」。
7:20
それさえ見つけられれば、
それがあなたの生きがいですよ、
という考え方ですね。
それがあなたの生きがいですよ、
という考え方ですね。
7:27
この図は、世界中で、
たいへんな人気を集めました。
たいへんな人気を集めました。
7:32
「自分のikigaiを見つけよう」という形で、
仕事や人生の進路を考えるときに、
よく使われるようになったんです。
仕事や人生の進路を考えるときに、
よく使われるようになったんです。
7:41
特に、「これこそが、長く幸せに生きるための、
日本に伝わる知恵だ」というふうに紹介され、
多くの人の心をつかみました。
日本に伝わる知恵だ」というふうに紹介され、
多くの人の心をつかみました。
7:52
その後、この「ikigai」をテーマにした本も、
世界各国で、数多く出版されています。
世界各国で、数多く出版されています。
8:00
なぜ、これほどまでに広まったのか。
8:04
私なりに考えてみると、
その理由は分かる気がします。
その理由は分かる気がします。
8:09
「好きなことを仕事にできて、お金も稼げて、
おまけに人の役にも立つ」。
おまけに人の役にも立つ」。
8:16
そんな理想的な生き方を、たった一枚の図で、
見せてくれるからなんですね。
見せてくれるからなんですね。
8:23
だからこそ、世界中の人が、これは素晴らしい、
と感じたのだと思います。
と感じたのだと思います。
8:29
確かに、わかりやすくて、
この重なる部分を仕事にできたら幸せですよね。
この重なる部分を仕事にできたら幸せですよね。
8:37
ただ、このベン図、作られたのは、
日本ではないんです。
日本ではないんです。
8:42
この図を紹介したのは、
マーク・ウィンさんという、イギリスの男性です。
マーク・ウィンさんという、イギリスの男性です。
8:49
2014年、彼は、もともと、
ikigaiとは関係なく作られていた図に、
「ikigai」という言葉を当てはめたんです。
ikigaiとは関係なく作られていた図に、
「ikigai」という言葉を当てはめたんです。
9:00
たったそれだけのことなんですが、
その図がインターネットで広まって、今のような、
世界中で知られる図になったんですね。
その図がインターネットで広まって、今のような、
世界中で知られる図になったんですね。
9:10
ここで、誤解しないでいただきたいのですが、
私は、この図が
悪いとは言いたいわけではないんです。
私は、この図が
悪いとは言いたいわけではないんです。
9:18
自分の仕事や、
これからの生き方を考えるうえで、この図は、
とても役に立つ、優れた道具だと思います。
これからの生き方を考えるうえで、この図は、
とても役に立つ、優れた道具だと思います。
9:27
ただ、それが、私たち日本人の考える
「生きがい」と、まったく同じものかというと、
少し違うように思うんです。
「生きがい」と、まったく同じものかというと、
少し違うように思うんです。
9:38
では、私たちの日本人にとっての
「生きがい」は、どうでしょうか。
「生きがい」は、どうでしょうか。
9:43
「あなたの生きがいは、好きで、得意で、
お金になることですか」。
お金になることですか」。
9:48
もし、そう尋ねられたら、多くの日本人は、
「うーん、そこまで大げさな話だろうか」と、
首をかしげるのではないでしょうか。
「うーん、そこまで大げさな話だろうか」と、
首をかしげるのではないでしょうか。
9:59
私たちにとっての生きがいは、もっと小さくて、
もっと静かなものなんですよね。
もっと静かなものなんですよね。
10:05
朝、淹れたてのお茶を、一杯飲むこと。
10:10
庭の草木や、野菜を育てること。
10:14
孫と一緒に過ごす、何でもない時間。
10:18
休日に、好きな趣味に没頭すること。
10:22
そういった、日々の暮らしの中にある、
ささやかな喜びを、私たちは「生きがい」
と呼んでいるんです。
ささやかな喜びを、私たちは「生きがい」
と呼んでいるんです。
10:31
苦労して探し回って、
ようやく手に入れるというよりは、もう、
今の毎日の中にあったりするものです。
ようやく手に入れるというよりは、もう、
今の毎日の中にあったりするものです。
10:41
さて、では、
あらためて考えてみたいと思います。
あらためて考えてみたいと思います。
10:46
世界の「ikigai」と、私たちの「生きがい」。
10:51
この二つの違いは、いったい、
どこから来ているのでしょうか。
どこから来ているのでしょうか。
10:56
私なりに、二つの面から、お話ししてみますね。
11:01
一つ目は、「言葉」そのものについてです。
11:05
実は、「生きがい」という日本語は、
ほかの国の言葉に、一語でぴったりと訳すのが、
非常に難しいんらしいんですね。
ほかの国の言葉に、一語でぴったりと訳すのが、
非常に難しいんらしいんですね。
11:15
英語にも、「生きがい」に過不足なく対応する、
単一の単語が存在しないようです。
単一の単語が存在しないようです。
11:23
だからこそ、英語は、
わざわざ日本語をそのまま借りて、
「ikigai」と表現しているんです。
わざわざ日本語をそのまま借りて、
「ikigai」と表現しているんです。
11:30
ある言語が、外国の言葉を、
そのまま取り入れるとき、
そのまま取り入れるとき、
11:35
それはたいてい、自分たちの言語の中に、
それを言い表す適切な言葉が、
ないからなんですよね。
それを言い表す適切な言葉が、
ないからなんですよね。
11:44
いま英語について話していますが、
もしかしたら他の言語では「生きがい」
に当てはまる言葉があるかもしれませんね。
もしかしたら他の言語では「生きがい」
に当てはまる言葉があるかもしれませんね。
11:53
さきほどの「emoji」や「もったいない」も、
おそらく、同じ理由なのだと思います。
おそらく、同じ理由なのだと思います。
12:01
ですから、この「生きがい」という言葉。
12:05
日本語の言葉の豊かさに感心しますね。
12:10
英語の辞書に載っている「ikigai」の意味は、
実は、私たちが使う「生きがい」と、
ほとんど同じなんですね。
実は、私たちが使う「生きがい」と、
ほとんど同じなんですね。
12:19
「生きる意味」、
あるいは「日々を支えてくれるもの」。
あるいは「日々を支えてくれるもの」。
12:23
そういう、本来の意味で、
きちんと記されているんです。
きちんと記されているんです。
12:29
むしろ、さきほどのあのベン図のほうが、
本来の意味から、
少し離れてしまった姿だと言えるのかもしれません。
本来の意味から、
少し離れてしまった姿だと言えるのかもしれません。
12:38
つまり、言葉も、その本来の意味も、もともとは、
私たちの「生きがい」と、
ほとんど変わらないんですね。
私たちの「生きがい」と、
ほとんど変わらないんですね。
12:48
それが、あのベン図とともに世界へ広まる中で、
「理想の生き方を見つける方法」のような、
大きな意味を持つようになったんです。
「理想の生き方を見つける方法」のような、
大きな意味を持つようになったんです。
12:59
これが、世界の「ikigai」と、
私たちの「生きがい」が、違って見える、
一つ目の理由なんだと思います。
私たちの「生きがい」が、違って見える、
一つ目の理由なんだと思います。
13:08
では、二つ目です。
13:10
その言葉が指し示している、
「気持ち」のほうは、どうでしょうか。
「気持ち」のほうは、どうでしょうか。
13:16
「生きていて良かった、と思えるものがある」。
13:20
「明日も頑張ろう、と思える理由がある」。
13:24
こうした気持ちは、
世界中の人も持っていると思います。
世界中の人も持っていると思います。
13:29
世界のどの国にも、家族があり、夢があり、
好きな仕事や趣味があります。
好きな仕事や趣味があります。
13:37
「これがあるから、毎日を生きていける」。
13:40
そう思える何かを、世界中の人々が、
それぞれに抱えて生きていると思います。
それぞれに抱えて生きていると思います。
13:48
朝、コーヒーを片手に、
好きな音楽を聴く時間こそが、
何よりの楽しみだ、という人。
好きな音楽を聴く時間こそが、
何よりの楽しみだ、という人。
13:56
わが子の寝顔を見るために、今日も一日、
踏ん張れる、という父親や母親。
踏ん張れる、という父親や母親。
14:03
週末の趣味のために、
平日の仕事を乗り切っている、という人。
平日の仕事を乗り切っている、という人。
14:10
そういう人は、国境を越えて、
どこにでもいますよね。
どこにでもいますよね。
14:15
呼び名は、国によって違うかもしれません。
14:19
けれども、その気持ちそのものは、
世界中の誰もが共有する、
ごく人間らしいものなのだと思います。
世界中の誰もが共有する、
ごく人間らしいものなのだと思います。
14:28
ですから、もし、「生きがいとは、
日本人だけが持つ、特別なものだ」と言われたら。
日本人だけが持つ、特別なものだ」と言われたら。
14:35
それは、少し違うのではないか、
と私は思います。
と私は思います。
14:40
そう考えると、世界の「ikigai」と、
私たちの「生きがい」の違いは、
私たちの「生きがい」の違いは、
14:46
気持ちそのものの違いというより、
その同じ気持ちを、どんな言葉で、どう語るか、
という違いなのかもしれません。
その同じ気持ちを、どんな言葉で、どう語るか、
という違いなのかもしれません。
14:55
言葉そのものは日本で生まれ、世界に渡って、
少し意味を変えていきました。
少し意味を変えていきました。
15:03
でも、その奥にある気持ちは、世界中の誰もが、
もともと持っているものなんですよね。
もともと持っているものなんですよね。
15:10
私は、そんなふうに捉えています。
15:14
ここまでお話ししてきて、私が、今日、
いちばんお伝えしたかったことが、
見えてきました。
いちばんお伝えしたかったことが、
見えてきました。
15:21
それは、「生きがい」とは、
頭をひねって解くような、難しい問題ではない、
ということなんです。
頭をひねって解くような、難しい問題ではない、
ということなんです。
15:29
4つの丸を、
すべてきれいに重ね合わせなければならない、
すべてきれいに重ね合わせなければならない、
15:34
そんな、難しい条件をクリアして、
手に入れるものではないんですよね。
手に入れるものではないんですよね。
15:40
生きがいは、もう、毎日の中に、
ちゃんと在るんです。
ちゃんと在るんです。
15:45
あとは、それに気づけるかどうか。
15:49
おそらく、違いは、
ただそれだけなのだと思います。
ただそれだけなのだと思います。
15:54
ここで少し、私自身のことを、
お話しさせてください。
お話しさせてください。
15:58
自分を振り返ってみると、私の生きがいも、
年齢とともに、移り変わってきました。
年齢とともに、移り変わってきました。
16:06
たとえば、高校時代までは、間違いなく、野球が、
私の生きがいでした。
私の生きがいでした。
16:13
来る日も来る日も、白いボールを追いかけて、
それだけで、心が満たされていたんですね。
それだけで、心が満たされていたんですね。
16:20
ところが、四十代になった今、
「あなたの生きがいは何ですか」と聞かれたら。
「あなたの生きがいは何ですか」と聞かれたら。
16:27
私は、迷わず、こう答えると思います。
16:31
それは、子どもの成長です。
16:34
昨日までできなかったことが、
今日、ふいにできるようになっていたり。
今日、ふいにできるようになっていたり。
16:40
言えなかった言葉を、
急に、口にするようになったり。
急に、口にするようになったり。
16:44
そんな、子どものささやかな成長を、
すぐそばで見ている瞬間に、
すぐそばで見ている瞬間に、
16:50
「ああ、生きていて良かったな」と、
心の底から思うんです。
心の底から思うんです。
16:55
これは、お金になるわけでもなければ、
立派な仕事でもありません。
立派な仕事でもありません。
17:02
あの4つの丸の、
どこにも当てはまらないかもしれません。
どこにも当てはまらないかもしれません。
17:07
けれども、私にとっては、まぎれもなく、
これが生きがいなんですよね。
これが生きがいなんですよね。
17:13
野球から、子どもの成長へ。
17:17
対象は、まるっきり変わってしまいましたが、
17:20
「これがあるから、頑張れる」という、
その心の感覚そのものは、
何一つ変わっていないんです。
その心の感覚そのものは、
何一つ変わっていないんです。
17:28
みなさんにとっての生きがいも、きっと、
すぐそばにあると思います。
すぐそばにあると思います。
17:34
さて、今日は、
「生きがい」という言葉について、
いろいろとお話ししてきました。
「生きがい」という言葉について、
いろいろとお話ししてきました。
17:40
みなさんにとっての生きがいは何ですか?
17:44
ぜひコメント欄で、私にも教えてください。
17:48
この動画が役に立ったら、
チャンネル登録といいねをお願いします。
チャンネル登録といいねをお願いします。
17:54
それでは、今日は、このあたりで。
17:57
また次回の動画で、お会いしましょう。
バイバーイ。
バイバーイ。